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BEATCAFE × BEATDAYZ POP UP at DAYZ – 文化と音楽が交差するPOP UPの舞台裏

昨年の「BOOT FOUNDATION」のPOP UPに続き、今年もべべとカトマンの2人のキュレーションによるPOP UPが開催される。今回はBEATCAFEを軸に開催、DAYZという空間を通してどのように文化が交差するのか。開催に至った経緯や、今回フィーチャーされるアイテム、そしてこのPOP UPが持つ意義について、2人に話を伺った。

■ POP UP開催の経緯 – BEATCAFEとBEATDAYZ

「BEATCAFEで何かできないか?」 そこから生まれた今回のPOP UP

—— 今年のPOP UPは、昨年の「BOOT FOUNDATION」に続く2回目の開催となります。今回の企画はどのようにして生まれたのでしょうか?

べべ(以下 B):「最初は単純にBEATCAFEで何かできたらっていう気持ちがあって。前回は『BOOT FOUNDATION』を中心に開催したけど、今回はもっとBEATCAFEとBEATDAYZを軸にした形でやれたらいいなって話から確か始まったんだよね。」

カトマン(以下 K):「そうだね。BEATCAFEっていうのは単なるバーじゃなくて、カルチャーが集まる場所でもあると思ってて。そこからBEATDAYZという番組が生まれた。DAYZという異なる場所でやることで、新たなBEATDAYZの形が作れるんじゃないかと考えた。」

B:「BEATDAYZって【お酒と音楽】がコンテンツになっていて、お酒を飲みながら音楽を聴くって楽しみがある。でも今回はDAYZという場所で物販をやることで、また違った形の表現になると思っています。」

K:「BEATCAFEとDAYZのつながりをもっと強めたかったのもあるね。BEATCAFEからDAYZに足を運んでもらいたいし、その逆もある。カルチャーが交差することで、新しい出会いが生まれるのが理想。」

■ BEATDAYZの4年間と、2025年への想い

「4年目の実感と、次のステップへ」

—— BEATDAYZもすでに4年続いていますよね。その積み重ねの中で、今回のPOP UPはどんな意味を持つのでしょう?

K:「4年続けるって、シンプルにすごいことだよね。始めた時は、こんなに長く続くと思ってなかったし、やっぱりここまできたら次のステップを踏みたいっていう想いがある。BEATDAYZをもっと強く実感する年にしたいなと。」

B:「僕らがやってることって、バーで音楽をかける、ラジオで発信する、Tシャツを作る…すべてが有機的につながってると思ってるんだよね。今回のPOP UPも、その延長線上にある。コロナ禍でバーが閉まって、そこからラジオが始まった。それを4年間続けて、次のフェーズとしてポップアップというリアルな場に広げていく。ただの物販ではなく、文化を実感できる場にしたい。」

■ 彼らをフィーチャーする理由 – 文化の再評価とサンプリング精神

「なぜ今、"彼ら"なのか?」

—— 今回のPOP UPで発売する新作アイテムについても聞かせてください。

B:「80年代後半から90年代初頭にかけて活動していたイギリスのグループで、アシッドハウスやレイブカルチャーを象徴する存在。でも今、また評価されてるんだよね。」

K:「時代がまた求めてるんじゃないかって思う。彼らがやってたことって、今のSNSの『リポスト』や『リミックス』の文化に似てるんだよね。要するに他人のものをサンプリングして、自分なりにアレンジして新しい価値を生み出すっていう発想。」

B:「ただ、そこにオリジネーター(元のアーティスト)へのリスペクトがあるかどうかが重要だと思う。彼らは無秩序にサンプリングしたわけじゃなくて、その先に“何を生み出せるか”を考えていた。」

K:「結局、オリジネーターの存在があってこそ、そこにインスパイアされて新しいものが生まれる。今回のPOP UPも、そういう文化の継承と進化みたいなものを感じてもらえたらいいよね。」

B:「イギリスでは今、毎週5件以上のクラブやバーが閉店しているって話も聞いている。そんな中で、彼らのようなDIY精神を持ったアーティストがまた注目されてるのは、ある意味必然なのかも。」

■ POP UPの意義 – 文化を体験する場として

「Tシャツはプレイリストの一種」

—— POP UPは単なるTシャツ販売ではなく、文化を体験する場でもあるようですね。

B:「例えばTシャツを買った人が『このバンド何?』って思って、プレイリストを聴く。そこからラジオを知って、最終的にBEATCAFEやDAYZに行く…そんな流れができたら最高だよね。」

K:「Tシャツって、ある種の『プレイリスト』なんだよ。自分たちが選んだ音楽を、視覚的に提示する手段。ラジオでかける音楽がTシャツになって、それを着ることで文化に参加できる。」

—— そう考えると、POP UPは音楽とファッションの融合でもあるんですね。

K:「そう。今回のPOP UPでは、ブートレグという視点からもその融合を表現してる。ブートTシャツって、ある意味『アナログなサンプリング』みたいなもので、音楽を目に見える形にする手段のひとつだと思うんだよね。」

B:「で、そこにオリジネーターへのリスペクトがあるかどうかが大事。俺たちがこのPOP UPでやりたいのは、ただ売れるものを作るんじゃなくて、ちゃんとルーツを辿れるものを作ること。それこそ、今回彼らをフィーチャーしてるのもそういう意味がある。」

—— その視点は、マイケルさん(BOOT FOUNDATIONのデザイナー)と共通している気がします。

B:「そうだね。マイケルさんは、もともとブートレグの世界に深く関わってきた人で、彼が作るTシャツには明確なテーマとストーリーがあるんだよ。単に“このバンドが人気だから作ろう”って発想じゃなくて、“この時代にこのアーティストを再評価する意味は何か?”ってところまで考えてる。」

BOOT FOUNDAITONファウンダーのマイケルさん BOOT FOUNDAITONファウンダーのマイケルさん

K:「だから、今回のTシャツも、ただのバンドTじゃなくて、彼らという存在を今の時代に投影する試みになってるんだよね。」

—— 具体的には、どういうデザインになっているのでしょう?

B:「彼らのヴィジュアル要素を取り入れつつ、あえてちょっと抽象的なデザインにしてる。オリジナルのアートワークをそのままコピーするんじゃなくて、そこにブートレグ的な“ズラし”の感覚を加えてる。」

—— それって、彼らのサンプリング文化とリンクしてますね。

K:「まさにそう。著作権とかオリジナルの概念をひっくり返す存在だった彼らのスタンスをリスペクトしながら、今回のPOP UPではブートTを通じて、その精神を現代に蘇らせるっていう感じかな。」

B:「だから、このTシャツはただのファングッズじゃなくて、カルチャーを語るためのアイテムでもある。BEATDAYZのラジオがそうであるように、Tシャツも“語るきっかけ”になればいいなって思ってる。」

前回のPOP UPの様子 前回のPOP UPの様子

「現場で感じる文化のリアルさ」

—— 文化を体験する場としてのPOP UPという点では、実際にお二人から店頭で話を聞ける機会もあるかと思います。

B:「そうだね。普段、俺たちはラジオでしゃべってるけど、やっぱりリアルな場で直接話すことって全然違うんだよね。」

K:「例えば、お客さんがTシャツを手に取った時に、『これってどんなバンドなんですか?』って聞かれることがある。そういう時に直接話せるのって、めちゃくちゃ重要だと思う。」

—— それこそ、SNSで情報があふれている時代だからこそ、リアルな場で直接話を聞くことの価値が増してるのかもしれませんね。

B:「そうそう。ネットで“おすすめのバンド”を調べることもできるけど、それってどうしても“答え”を探してる感じなんだよね。でも、現場で誰かと話してると、自分が思ってもみなかった方向に興味が広がったりする。」

K:「だから、今回のPOP UPは単なる物販じゃなくて、文化の交差点みたいな場になればいいなって思ってる。DAYZに来たことがない人がBEATCAFEに興味を持つかもしれないし、その逆もあるかもしれない。そういう出会いが生まれる場にしたい。」

—— そういう意味では、今回のPOP UPは「大人の遊び場」みたいな感覚もありますね。

B:「まさにそれ(笑)。俺たちにとってBEATDAYZもそうだけど、カルチャーって結局、“楽しいからやる”っていうのが大前提なんだよね。だから、今回のPOP UPも『楽しいからやる』っていうのが根本にあるし、そこに共感してくれる人が増えたら嬉しいな。」

■ BEATDAYZのこれから – 未来へ向けた展望

「次のフェーズへ」

—— BEATDAYZの今後の展開については、どのように考えていますか?

K:「今回のPOP UPをきっかけに、BEATDAYZの発信をもっと広げていきたい。ラジオだけじゃなくて、映像コンテンツとかもやりたいし。」

B:「BEATDAYZの活動がもっと注目されれば、DAYZにもBEATCAFEにも人が流れて、カルチャーの交流がより活発になると思う。」

K:「2025年に向けて、新たな試みをどんどんやっていきたいね。今回のPOP UPは、その第一歩。」

—— ありがとうございました。今回のPOP UPがどんな空間になるのか、楽しみにしています!

BEATDAYZ × BEATCAFE × DAYZ = カルチャーの新たな表現の発信基地。

その現場に、ぜひ足を運んでみてほしい。

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