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CIRCLE OF DAYZ vol.11 G-EAZY

「DAYZ」と結びつきの強い人物や「DAYZ」が心惹かれる人物についてじっくり深掘りしていく「CIRCLE OF DAYZ」。第11回は約5年ぶりの来日であり、BEDWIN & THE HEARTBREAKERSとのコラボレーション企画第二弾"When You're Here, You're Home. GERRYLAND HOTEL"を開催したラッパーよG-EAZYにインタビュー。友人である渡辺真史も交えて、バックグランドやモノづくりについて訊いた。

―――まずはバックグラウンドを教えてください。

G-EAZY:俺はベイエリアで育ったんだけど、文化的に言えば非常に取捨選択的な場所。歴史、文化、特にカウンターカルチャーが盛んで、芸術的なムーブメントの中心だった。母親は写真家で、サンフランシスコ芸術大学の教授だったから、クリエイティビティにあふれた環境で育てられたんだ。俺はいつも音楽に惹かれていた。まさに人生の初恋。13歳くらいから音楽を作り始め、没頭した。そしてラッキーなことに今日まで音楽への愛情を失っていないんだ。人生の中で自分が好きなものを見つけるのは素晴らしいことだよ。そういった運命に出会えることができた人は、とても幸運な人だと思っている。さらに、その幸運で生計を立てられたら更にラッキー。俺は日々感謝している。音楽への情熱を表現する活動のおかげで、日本を始め、世界中の美しい場所に連れて行ってくれる。世界中にたくさんの友達ができて、人生最高さ。

―――育った当時のカウンターカルチャーについて教えてください。

G-EAZY:音楽を作り始めたのが2000年代で、非常にユニークでエネルギーに満ちていて、説明するのは本当に難しいな。でも2000年代にもスケートボードやヒップホップ、そしてストリートウェアのカルチャーがぶつかり合っていたよね? A BATIHING APEやBILLIONAIRE BOYS CLUB、ヒップホップとファッション、そしてスケートカルチャーのつながりが見えると思うんだよね。とても活気があった時代だね。

Bebe:僕が考えるカウンターカルチャーは、オープンマインドで自由な雰囲気。決められた道を歩く人や物のようなものではない、そんな印象。G-EAZYのことを教えてもらった時、ミュージックビデオを見て心を吹き飛ぶくらいの衝撃を受けた。彼の音楽、スタイル、ファッション全てに。人生はユニークで、自分の音楽を自分で選んで、他人の評価を気にするんじゃなく、スタイルを楽しんでいる。

G-EAZY:きっと子供の頃に色々な事を経験したからだと思う。アート、ファッション、いろんなジャンルの音楽や映画に触れ、これらすべての影響を独自にブレンドしたんだ。さらに、とてもオープンマインドで好奇心旺盛だから興味に駆られて、様々なことを学びたいと思っている。カルチャーを吸収するため、こんなに広い世界に囲まれていることに感謝している。それが自分自身を構成する手助けになってるね。個性を大事にしているよ。ジャズを聴いて、チャールズブコウスキーを読むけど、E-40もリル・ウェインも聴くし、RICK OWENSも着る。ハイアートも大好きだ。これらすべてが異なるカルチャーだけど、それらを自分で吸収し、ユニークな掛け合わせを楽しんでいるね。

Bebe:それがG-EAZYスタイルだね。

G-EAZY:好みをクリアにして、好きなものを好きになるだけ。めちゃくちゃシンプル。美しい独自性が生まれるんだと思う。真似できない方法で、自己流に組み合わせる。本当にオープンマインドで色んなことに興味がある。他人がしてることに従っていると、自分だけのユニークで特別な物に書き換えることができないと思うんだよね。取捨選択をしながらカルチャーを尊重してオープンマインドな人だったら、ただ存在しているだけじゃなくて、自分の方法で表現できる人になれるよね。俺が魅了されるのは、ただ存在しているような人じゃなくて、例えばその人のファッションや作り出す音楽や作品を通して、メッセージの伝え方をカラフルに表現できるような人。何か大切なことをどんな方法でも伝えようとする人だね。まさに自分の世界。それは周りで何が起こっているかを尊重できる目を持っているからできるだと思うんだ。

Bebe:その考え方はとてもいいね。好きなカルチャーにどうやってアプローチするかはとても大切なこと。触れ方によって驚きや楽しみ方がある。レザージャケットを着て、髪はポンパドールにセットして、ストリートな感じだけどハイエンド。自分の本当の姿をどうやって決めるか。若くて何を表現し、何を信じるか。君はビックスターだけど、地に足がついていて親しみやすいね。情熱を持ってることにトライしたり。僕から見えるG-EAZYはそんな感じ。セレブリティだけど、GはGって感じ。

―――最後の来日は5年前ですよね? 今までの印象と少し何か変わりましたか?

G-EAZY:本当にまた来れてうれしい。日本が恋しかったよ。ここは世界中でも一番大好きな場所。戻ってこれて本当によかった。この5年間で世界は大きく変わったけど、俺たちはずっと進化し、変化している状態にある。パンデミックを経験したことで成長したし、自分自身について多くのことを学べたはず。俺も音楽へのアプローチを少し変えたんだ。そして、起業家としても努力している。みんなに向けて発信できるような新しい音楽の制作にもとりかかっているよ。

―――このコラボレーションコンセプト全体がどのようにして生まれたのか、もっと教えてください。

G-EAZY:前回日本に来た時に初めてBEDWIN & THE HEARTBREAKERSとコラボレーションしたんだけど、BEBEに会う前から彼のブランドのファンだったんだ。自分と共通することが多いと思った。だから、GERRYLANDのアイデアを持って彼にアプローチしたときに話したのは、ロサンゼルスにある俺の家は、愛する人や親しい友人をいつでも迎え入れるポリシーのこと。もし彼らが数日間場所が必要になったり、ある夜お酒を飲みすぎたりして、ゲストルームで休みたいんだったらいつでもウェルカムなんだよ。そして、東京ではいつでもアットホームに感じさせてくれから、同じコンセプトが当てはまるんじゃないかって。

Bebe:GERRYLANDって、家のことでしょ。僕も同じように家のことを大切にしている。みんな自分の家があるけど、特別な場所だよね。ただの場所ってわけじゃない。僕には子供が二人いるんだけど、奥さんがヨーロッパからここに来てくれて。僕の願いは彼女が実家にいるようなくつろぎを感じてもらいたいんだよね。

G-EAZY:ここは安全だし、大歓迎ですよってこと。しかも愛する人たちに囲まれてね。

Bebe:コミュニティを助けるべきよね。コラボレーションをすることがすべてじゃないし、売り買いでもなく、コミュニティを作り出すみたいな。

G-EAZY:コミュニティとカルチャーは、とても重要!

Bebe:最近の音楽業界もファッション業界も主にビジネスとお金が中心だけど、よりオーガニックで、お互いにコミュニティをサポートすることが大切だよね。それが本来のあるべき意味で、僕がここにいる理由だと思う。だから、これからも何をしていくのかとても楽しみにしてる。

G-EAZY:アートやクリエイティビティは共通する部分があるよね。コミュニティとカルチャーが集合し成長するのに役立つ非常に大切な一面があって、お互いに刺激しあって、支え合う。そして、構築して、成長した、他の人をサポートすることで成長し続けられたらと思うね。

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