DAYZ archives

search search

日本が世界に誇るアーティスト空山基氏の新作個展「Space Traveler」が3箇所同時開催

人体と機械の美を追求した作品で、国内外で伝説的な存在となっているアーティスト空山基氏の新作個展「Space Traveler」が4月27日から5月28日までNANZUKA UNDERGROUND、NANZUKA 2G、3110NZ by LDH kitchenの3会場にて同時開催される。

空山基氏がその名を世に知らしめた作品「セクシーロボット」シリーズ(1978年-)では、女性の人体美をロボットに取り込んだ表現で、その後のロボットのイメージ形成に大きな影響を与えた。空山氏は、人物、動物、恐竜などあらゆるロボットを描くことで有名だが、同時に女性のヌード像を描いている事によって、現代の美術の正統からは異端の存在。空山氏は、身体の美しさへの傾倒や人間の本質的な知的好奇心、欲望=生へのエネルギーといった自身の関心を決して隠さない。同様に政治的、宗教的タブーにも、その作品表現において、果敢にチャレンジしようとしている。黙る事より語る事で問題は解決されるべきだと空山氏は確信しており、そのために時に子供のようにイノセントであろうとしている。結果的に、空山氏はアーティストという呼称を否定し、ラディカルな表現者という意味も強調して、エンターテイナーと名乗っている。



2020年に開催したNANZUKAでの個展「Sex Matter」において、空山氏はアートにおける性の問題を、ロボットを通して表現するという作品にチャレンジした。一見すると、奇妙な図式ではありますが、空山は世の中に男と女(オスとメス)がいる事によって知的な生命が誕生するという事実を、逆説的に強く明示した。一方、本展「Space Traveler」は、人間の身体性を超えた未来という仮想の物語を提示。私達は空山氏の作品を通して、人のようで人ではない存在、人の時代以後の世界を空想する。その作品は、人の知性とはなにか、身体とはなにか、時間とはなにか、といったテーマが相互に絡みあい、自然と私達の空想力や創造性を刺激する。あるいは、私達のテクノロジーが身体の限界を超えて永遠の生を齎す事はあるのか、人工知能が人と共存する未来が訪れることはあるのか、といった問題提起を暗示しているとも読み取ることができる。



本展では、まずメイン会場となるNANZUKA UNDERGROUNDにおいて、新作のヒューマンスケールサイズのロボット彫刻作品による大規模なインスタレーション、また空山氏として初となるCGテクノロジーを駆使した映像作品、そして近年空山が精力的に取り込んでいる大型のキャンバス絵画作品を展示。また、NANZUKA 2Gと3110NZ by LDH kitchenにおいても、同シリーズの彫刻作品及びペインティング作品も発表予定。また、本展に合わせて、エディション作品「Space Traveler 1/6 scale」も限定発売される予定なので、この機会に気になる方は是非足を運んでいただきたい。



YOU MAY ALSO LIKE