DAYZ archives

search search

ファッションデザイナー高橋盾氏による個展「THEY CAN SEE MORE THAN YOU CAN SEE」が GALLERY TARGET にて開催

アンダーカバーでデザイナーを務める高橋盾氏による個展「THEY CAN SEE MORE THAN YOU CAN SEE」が8月19日から9月9日までGALLERY TARGETにて開催される。

本展のメインとなるのは、アンダーカバーのデザイナーである高橋盾氏が2013年から始めた油絵だ。多忙を極める仕事の合間にも独学で描き続け、モチーフ選びから完成まで一人で出来るその自由な表現の虜になった。その主な題材となったのは彼の人生に大きな影響を与えたミュージシャンや俳優などの肖像画である。繰り返し描くことによって着実に技術が向上し、モチーフを描写する精度が高まっていくのと矛盾するように、彼は何か物足りなさを感じ始める。そんな中、着手し始めた自身の敬愛するミュージシャンの肖像画。完成したものに手応えはあったが、納得がいかずに肖像画の目を描き直そうと目を潰し、しばらくしてから再度肖像画と向き合ったときに自分が満足できなかったその”何か”を掴むことができた。特に発表するつもりもなく、あくまで趣味の1つだった油絵だが、調和と実験を繰り返してようやく辿り着いたこの作品には、完璧や完全なものからは感じられない、彼がキャリアにおいて表現し続けてきた”倒錯した美”が宿っていた。



自身の美的感性の欠片を油絵の中に見出した高橋氏は、その後も自身が影響を受けた人物を描き続ける。そうして彼の油絵は誰に見られるわけでもなく、”目の無い肖像画”として進化し続けた。描かれた人物自体がボヤけて見えるように額自体にシルクチュールが装飾された作品や、題材となる人物が内面に抱くストーリーを描いた作品など、最新のシリーズで描かれる人物たちは、もはや描き手の瞑く美しい世界観を際立たせる輪郭のようである。



初公開となる油絵”肖像画シリーズ”を中心に、ブロンズによる造形作品を含んだ約30点が作り上げる本展。暗闇でしか光を見つけられないように、明るさの中では見えなくなってしまうものもある。灼熱の東京でお披露目となる、高橋盾の新たな創造表現。彼が創り出す新たな世界と対峙したあなたの目に映るのは壮大な残像、それとも幻怪な夢だろうか。



高橋盾氏の新たな世界にぜひ足をお運びください。

YOU MAY ALSO LIKE